燃料費調整単価高騰期の方針
関東エリアに住んでいるので、試算は関東エリアの料金でしていきますが、考え方は多分全国共通かと思います。
燃料費調整単価が高くなりすぎて、新電力は相次いで上限撤廃や独自の調整単価を上乗せを行っています。
少し上限を突破しているくらいなら、上限撤廃した新電力のほうが安い場合もありますが、大幅に上限を超えた状態がしばらく続きそうな状況です。
一歩早く燃料費調整単価を知る方法は、一つ前の以下の記事に記載しています。
関東エリアの2022年11月の燃料費調整単価の速報値は、9.67円/kWhです。
計算過程は前記事で書いてませんでしたが、貿易統計の報道発表資料から計算すると、
平均原油単価は、6月:95881[円/kl]->7月:99662[円/kl]->8月:95607[円/kl]
平均LNG単価は、6月:101219[円/kt]->7月:125454[円/kt]->8月:139380[円/kt]
平均石炭単価は、6月:45030[円/kt]->7月:51304[円/kt]->8月:51161[円/kt]
原油は横ばいですが、LNGと石炭は6月の少し安い価格が含まれて、この燃料費調整単価になっているので、12月は更に燃料費調整単価が上がりそうです。
円安と燃料価格高騰の原因も解消しなさそうなので、10円/kWh以上で高止まりする想定で、燃料費調整単価に上限がある電力会社への乗り換えを検討します。
燃料費調整単価の上限がある電力会社
*ドコモでんきは、9/30に上限撤廃を発表しました。
上限撤廃してない電力会社はもうほとんどないので、簡単に絞り込めます。
「ドコモでんき」か、旧一電の「従量電灯B」です。
あと関東エリア限定ですが、燃料費調整単価がない東電の「アクアエナジー100」が候補です。
ただし、ドコモでんきに電力供給しているNTTアノードエナジーがどれくらい発電量あるのか不明ですが、そのうち上限撤廃しそうなので、自分はもうここで「ドコモでんき」も候補から外します。
「ドコモでんき」は、旧一電の「従量電灯B」と同じ料金から一部ポイント還元するので、上限撤廃しない内は必ず「従量電灯B」より安くなります。
「ドコモでんき」が上限撤廃を発表したらまた乗り換えればいいやって思っている人は、気にせず候補に入れていいと思います。
自分はドコモユーザーでもないので、WEBで手続きできないし、また乗り換えるのは面倒くさい。。。(東電の「従量電灯B」もWEBで手続きできませんが)
現在の電力会社と乗り換え先を比較
我が家は、関東エリア60A契約で、使用量はだいたい300〜500kWhです。
現在は、ソフトバンクでんきの「自然でんき」と契約中です。
60A契約だと、基本料金0円のプランが大体最安でした。
ソフトバンクでんきも11月から上限が撤廃されるので、11月以降の料金で比較します。
まず、「自然でんき」と「従量電灯B」を比較したグラフは以下です。(めちゃ見にくい)
一応説明すると、x軸が使用量[kWh]、y軸が燃料費調整単価[円/kWh]、z軸が料金[円](最エネ賦課金除く)
赤の面が「自然でんき」、緑の面が「従量電灯B」です。
上側にある方が料金が高いということです。
見えやすいように面にグリッド線を引いていますが、
赤線は使用量が100[kWh]毎の線、青線は燃料費調整単価が5[円/kWh]毎の線、黄線は料金が5000[円]毎の線です。
燃料費調整単価が10を超えなければ、だいたい使用量200以下では、「自然でんき」の方が安いです。
使用量300以上になると、燃料費調整単価が8超えたぐらいから、「従量電灯B」の方が安いです。
今後の燃料費調整単価予想(10以上)と我が家の使用量(300〜500)から考えると、「従量電灯B」の方が安くなります。
参考に、燃料費調整単価が11月速報の9.67で計算した場合の各アンペアの比較が以下です。(自然でんきはアンペア変わっても料金同じ)
契約アンペアが小さいほど、使用量が少なくないと「自然でんき」の方が高くなります。
以下の使用量の分岐点以上使用するなら、「従量電灯B」の方が安いです。燃料費調整単価が更に上がったら、もっと使用量の分岐点が下がります。
10A:25kWh、15A:38kWh、20A:51kWh、30A:77kWh、40A:102kWh、50A:140kWh、60A:203kWh
次は、「アクアエナジー100」と「従量電灯B」を比較します。
赤の面が「アクアエナジー100」、緑の面が「従量電灯B」です。
およそ、使用量が320以上、かつ、燃料費調整単価が4以上ぐらいの条件で、「アクアエナジー100」の方が安そうです。
今回の想定と違いますが、「アクアエナジー100」は燃料費調整がないので、燃料費調整単価が低いときは、かなり割高です。
参考に、燃料費調整単価が5.13以上で計算した場合の各アンペアの比較が以下です。(上限の5.13以上になると燃料費調整単価がどんなに上がっても料金は変わりません)
分けるのめんどくさくて、一つのグラフにしてしまったので、見にくいですが、
以下の使用量の分岐点以上使用するなら、「アクアエナジー100」の方が安いです。
10A:137kWh、15A:154kWh、20A:172kWh、30A:207kWh、40A:243kWh、50A:278kWh、60A:321kWh
乗り換え先の結論
燃料費調整単価が10以上、使用量が300〜500ぐらいの想定だと、使用量321以下だと「従量電灯B」、322以上だと「アクアエナジー100」が安そうです。
燃料費調整単価が下がると、「アクアエナジー100」がかなり高いですが、そうなったときは、新電力の方が安いです。(戻れるのかわかりませんが、安定して7~8以下ぐらいになったら「自然でんき」に戻りたい)
「従量電灯B」の方が安くなる月もあるかもしれませんが、年間トータルだと「アクアエナジー100」の方が安そうです。
ということで、「アクアエナジー100」を申し込みます。
「アクアエナジー100」には特典として、ダム見学ツアーとかあるみたいです。