- 原料費調整単価
- 原料費調整単価の計算方法
- 平均原料価格の計算方法
- 2022年11月の原料費調整単価の速報
- (追記)2022年12月の原料費調整単価の速報
- (追記)2023年1月の原料費調整単価の速報
- (追記)2023年2月の原料費調整単価の速報
原料費調整単価
電力自由化ほど流行ってませんが、都市ガスも自由化しています。
電気料金の燃料費調整単価と同様に都市ガスにも原料価格によって変動する原料費調整単価があります。
この記事は、↓の電力記事の都市ガス版です。
原料費調整単価の計算方法
原料費調整単価の計算式は、東京ガスのページに記載があります。
内容をまとめると、以下の式です。
原料費調整単価 = (平均原料価格 − 基準平均原料価格) × 換算係数 ÷ 100 × (1 + 消費税率)
現状、
消費税率は10% = 0.1
基準平均原料価格と換算係数は、エリアごとに異なっていて、自分が住んでいる東京地区等では、以下となっています。
基準平均原料価格 = 57,250 円/トン
換算係数 = 0.081
あとは平均原料価格がわかれば計算できます。
平均原料価格の調整上限は、下記のページで告知されているように、2022年10月〜2023年3月にかけて段階的に引き上げられます。
検診月 | 2022年9月以前 | 2022年10月 | 2022年11月 | 2022年12月 | 2023年1月 | 2023年2月 | 2023年3月以降 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
東京地区等の調整上限(円/トン) | 91,600 | 102,360 | 113,120 | 123,880 | 134,640 | 145,400 | 156,200 |
平均原料価格の計算方法
平均原料価格は財務省貿易統計の報道発表資料で確認できます。
報道発表資料 : 財務省貿易統計 Trade Statistics of Japan
3ヶ月分の貿易統計価格から2ヶ月後の原料費調整単価が算出できます。
(例、8月の原料費調整単価の場合は、3〜5月の貿易統計価格から計算する)
計算式は、以下の通り。
平均原料価格 = LNG平均価格(円/トン) × LNG構成比率 + LPG平均価格(円/トン) × LPG構成比率
係数がエリアごとに異なっていて、東京地区等の場合は、以下です。(ほぼLNG)
LNG構成比率 = 0.9479
LPG構成比率 = 0.0546
LNG平均価格とLPG平均価格は、上記のHPの貿易統計の各月の「主要商品別輸入(世界)」の「3 鉱物性燃料」の項目から計算できます。
LNG平均価格は「液化天然ガス」、PG平均価格は「液化石油ガス」の値を使用します。
それぞれの項目の求めたい3ヶ月間について、以下の計算をします。
平均価格[円/トン] = 3ヶ月分の価額(百万円)の合計 ÷ 3ヶ月分の数量(千トン)の合計 × 1000
2022年11月の原料費調整単価の速報
だいたい月の中頃に貿易統計の速報が出るので、電力料金の燃料費調整単価と同様に、この時点でいち早く原料費調整単価を計算して把握できます。
速報->確速->確報と少しずつ値が変わるので、微妙にずれるかもしれませんが、だいたいのどのくらいになりそうかはわかります。
ガス会社の正式発表は、おそらく前々々月分(確報)、前々月分(確報)、前月分(確速)を使用していますが、
速報の計算では、速報時点の最新の前々々月分(確報)、前々月分(確速)、前月分(速報)を使用します。
こちらで計算した、2022年11月の東京地区等の原料費調整単価の速報は以下となります。
2022年11月の東京地区等の原料費調整単価(速報) = 57.55 [円/m3]
ちなみに、上限値は下記です。
検診月 | 2022年9月以前 | 2022年10月 | 2022年11月 | 2022年12月 | 2023年1月 | 2023年2月 | 2023年3月以降 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
東京地区等の原料費調整単価上限(円/m3) | 30.56 | 40.18 | 49.71 | 59.34 | 68.87 | 78.49 | 88.11 |
11月の上限は超えていますが、12月には上限が追い抜きます。
よって、まだ電気会社のように調整単価に上限が設けられているかは気にせずに、基本料金・従量料金でガス会社を決めていいと思います。
しかし、東京地区等では、原料の構成比率見ればわかるように、ほとんどLNG平均価格で、原料費調整単価が決まりますが、
8月速報のLNG平均価格は、139,380[円/トン]であり、東京地区等の上限引き上げの最終的な価格156,200[円/トン]までは、あと12%上昇したら到達します。
今後もLNG価格が上がり続けるかは、注視する必要がありそうです。
確定値追記
LNG価格が速報値より上振れたので、確定値は少し高くなりました。
2022年11月の東京地区等の原料費調整単価(確定値) = 57.91 [円/m3]
(追記)2022年12月の原料費調整単価の速報
2022年12月の東京地区等の原料費調整単価(速報) = 74.48 [円/m3]
確定値追記
2022年12月の東京地区等の原料費調整単価(確定値) = 74.48 円/m3]
(追記)2023年1月の原料費調整単価の速報
2023年1月の東京地区等の原料費調整単価(速報) = 82.77 [円/m3]
確定値追記
2023年1月の東京地区等の原料費調整単価(確定値) = 82.77 円/m3]
(追記)2023年2月の原料費調整単価の速報
2023年2月の東京地区等の原料費調整単価(速報) = 81.97 [円/m3]
確定値追記
2023年2月の東京地区等の原料費調整単価(確定値) = 82.06 円/m3]